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第19回 LSJセミナー 来たる4月28日(金)に、第19回LSJセミナーを開催いたします。今回はPhysics and Applied Physics Department で生物物理の研究をされている上村想太郎さんにスピーカーをお願いしました。 生体中の様々な分子の作用機構を一分子レベルで理解することは、高次の反応を理解する上で大変重要であるといえます。従来一分子を操作、観察すること大変困難でしたが、近年、レーザーによって顕微鏡下で一分子をトラップする光ピンセット法などによってその技術が飛躍的に発展しています。 上村さんは光ピンセット法の開発に大きく貢献したレーザー冷却法の研究によって1997年にノーベル物理学賞を受賞したSteven Chu研究室で、リボソーム一分子がmRNAを翻訳する際のメカニズムを研究され、今まで知られていなかったリボソーム分子サブユニット間の情報伝達を明らかにされました。今回のトークでは一分子観測の技術全般を紹介していただくとともに、最新の研究成果についてお話いただく予定です。是非お誘いあわせの上お越しください。 <第19回オーガナイザー 奥本 佐喜子> 第19回 LSJ セミナー (前回までの様子はこちら↓) http://lsjapan.exblog.jp/ 場所 Clark Center S360 (外の廊下から見えます。Peet's Coffeeの奥のドアから入って下さい) 日時 4月28日(金)午後5時30分- 参加費 無料(TOMY TECHさんに日本のお菓子とドリンクをご提供いただきます) ・・・・・・・・・・・・・・・・ Speaker: 上村想太郎さん (Department of Physics and Applied Physics) <内容> 光ピンセット法を用いたリボソーム1分子力測定によるタンパク質合成メカニズムの研究 ~生物物理学で生体1分子の機能を探る~ <要旨> 生命科学基礎研究の重要な役割を担っている生物物理学の中でも、近年1分子計測技術が飛躍的に発展しています。生体分子1分子に蛍光色素を結合させる蛍光イメージング法、分子内のわずか数nmの距離の変化を捉えるFRET(蛍光エネルギー移動)法や分子間の結合力を測定したり分子を操作することのできる光ピンセット法などが挙げられます。これらの手法は光学顕微鏡を用い、生きたまま生体分子を観測する手法なのです。現在用いられている構造解析の手法の多くは分子を結晶化させるものであり、時々刻々と変化する生体分子のダイナミクスを追うことはできません。また、1分子を理解するということは素機能を理解する上で必須であり、溶液系など多分子を用いた実験では1分子の性質が埋もれてしまい、素機能を探るのは難しいのが現状です。私たちは物理学の視点で生体分子を研究することでその素機能を明らかにすることを目標にしているのです。 そこで私たちは光ピンセット法を用いてタンパク合成反応に必須であるリボソーム1分子のmRNAとの結合力を初めて測定しました。リボソームは30Sと50Sの2つのサブユニットから成る巨大分子で50Sでは主にアミノ酸同士のペプチド結合が促進され、30SはmRNAと相互作用しアミノアシルtRNAとmRNAとのコドン-アンチコドン結合を促進させる働きが知られていますが30Sと50Sが同時にうまく働かないとmRNAに沿って長距離にわたって翻訳反応を進めることはできません。 私たちは30SとmRNAの結合力を直接観測することで50S中のペプチド結合が30SとmRNA間の初期配列結合(Shine-Dalgarno)の切断を促進することを見つけ、サブユニット間のシグナル伝達を1分子で明らかにすることができました。この結果は50Sと30S間のコミュニケーションを示しており、翻訳反応過程を明らかにする上で非常に重要であると考えています。今後は光ピンセット法と蛍光観測の手法を同時に計測できるように装置を工夫し、さらにメカニズムの本質に迫りたいと考えています。今回の話では簡単に1分子技術を紹介し、その技術で明らかにされたことと合わせて現在の研究結果についてお話しできればと考えています。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ <Direction> ↓この地図の"C"のBuildingがクラークセンターです。 http://med.stanford.edu/maps/som_directions_map.pdf すぐ横の駐車場(A permission)は4時以降は無料です。 建物中央の中庭からカフェテリアの横の階段を3階まで上がっていただくと、Peet's Coffeeの奥が会場です。入り口はPeet’sCoffeeの横のドアを奥に進むか、裏から回って下さい。セミナー会場は外の廊下から見えます。午後 6時を過ぎるとドアはロックされますが、会場の窓をノックしてください。参加費は無料。 前回までと同様にTOMY TECHさんによる日本のお菓子とドリンクの提供があります。
by lifesciencejapan
| 2006-04-20 06:34
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