カテゴリ
以前の記事
2021年 01月 2020年 10月 2020年 08月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 04月 2019年 02月 2018年 10月 2018年 08月 2018年 04月 2018年 02月 2017年 08月 2017年 06月 2017年 05月 2016年 10月 2016年 07月 2016年 04月 2016年 03月 2015年 12月 2015年 09月 2015年 05月 2015年 03月 2015年 02月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 07月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 02月 2012年 11月 2012年 09月 2012年 06月 2012年 04月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 05月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 11月 2008年 09月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 09月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 06月 2005年 04月 2005年 02月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
来たる6月24日(金)にClark Center S360にて第65回LSJセミナーを開催いたします。 今回は、スタンフォード大学の谷口 英俊(TANIGUCHI, Hidetoshi)さんに『赤ちゃんの脳を守る』ための研究についてお話して頂きます。 友人たちや自分の家族に子供が授かることは一見ごく当たり前のことに思えますが、各家庭にはそれぞれの出産、育児の奮闘記やドラマがあります。子供ひとりひとりがスクスクと育つことが如何に大変でそして多くの人によって支えられているということを感じざるを得ません。不安なときの産婦人科、小児科の先生たちの適切かつ親切な対応というのは一生記憶に残るものであります。しかしながら、我々が妊娠、出産、育児を通して経験していることとは違う次元で、現場の方たちは赤ちゃんと母体を守るため常に一刻を争いながらベストを尽くしてくださっています。今回はLSJのオーガナイザーを努めてくださっている谷口さんが9月に帰国されてしまうことから、お忙しいにも関わらずこれまでスタンフォードで進めてこられた『赤ちゃんの脳を守る』ための研究について紹介していただけることになりました。みなさん、是非ご参加ください! LSJ セミナー オーガナイザー 矢澤 真幸 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 第65回 LSJ セミナー 日時:2011 年 6 月 24 日(金) 17 時 45 分(17 時 30 分開場) 場所:Clark Center S360 (外の廊下から見えます。Peet's Coffee の奥のドアから入って下さい。) 参加費:無料(TOMYさんに日本のお菓子とドリンクをご提供いただきます) (前回までの様子はこちら http://lsjapan.exblog.jp/) ・・・・・・・・・・・・・・・・ <演者> 谷口 英俊さん(TANIGUCHI, Hidetoshi) <所属> Dept of Neurology and Neurological Sciences (Kati Andreasson Lab), Stanford University, Postdoctoral Fellow (9月からの日本での所属予定)大阪大学医学部付属病院 総合周産期センター <演題> 赤ちゃんの脳を守るクールな方法を目指して 〜新生児低酸素性虚血性脳症におけるプロスタグランジンの役割〜 <要旨> 脳性麻痺や精神発達遅滞などを呈する小児科領域における神経疾患の原因はたくさんありますが、その中で治療法があれば進行をとめることや症状を軽くすることができる可能性があるものは周産期に脳血流や酸素飽和度が低下するようなできごと(胎盤早期剥離、子宮破裂など)に原因のあるときです。このようなことによって生じる脳障害を狭義の「新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)」と呼びます。この新生児HIEの治療法は多くのよく似た病態の脳梗塞の場合と同じようにさまざまな治療法が提案されてきましたが、現在のところ有効とされているのは脳低温療法と呼ばれるものです。ただし、この治療法は赤ちゃんにある程度の侵襲を強いるものであり、人手とモニタリングを要するものであることから先進諸国の第三次医療機関のようなところでのみ可能となるものです。また脳低温療法を他の脳保護療法と組み合わせることによって効果が高まるとの期待から、新生児の脳を守る研究は人類の未来を守るためにもまだまだ必要です。多くの脳神経疾患に共通していえることですが、HIEの病態にもマイクログリアという脳内での免疫細胞の活性化やサイトカインの産生等、炎症反応が重要な役割を占めていると言われています。そして炎症反応媒介物質の中でも最も早く産生され、もっとも強力な作用を有すると思われるものにプロスタグランジン(PG)という物質があります。これは日常わたしたちが発熱したり痛みを感じたりするときに働く物質です。今世紀はじめごろの研究では、このPG産生を担うシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害する(多くの鎮痛解熱剤はこのCOX阻害剤です)と、脳梗塞病変が縮小するとかアルツハイマー病の進行を遅らせるとか考えられていました。しかし、近年の詳細な解析によってプロスタグランジンの作用を伝える受容体の中には神経保護に働くものも存在することが明らかになってきました。今回のセミナーでは、プロスタグランジン受容体の種類とそれぞれの作用についてわかってきたこと、今後の課題についてお話しする中でみなさまのお知恵を拝借したいと思います。 ----------------------------------------------------------- <Direction> ↓ この地図の"C"の Building がクラークセンターです。 http://med.stanford.edu/maps/som_directions_map.pdf 会場はクラークセンター3階にある Peet's Coffee の奥にあります。建物中央の中庭からカフェテリアの横の階段を3階まで上がっていただき、Peet's Coffee の横のドアを奥に進むか、裏から回ってくだ さい。今回はいつもの外に面した S360 です。18時を過ぎると Peet's 横のドアはロックされてしまいますので、外から窓をノックしていただき、裏側のドアからご入場ください。
by lifesciencejapan
| 2011-06-20 15:17
| Past Seminar
|
ファン申請 |
||